少し古い話題になりますが、ニコン、コニカミノルタから相次いでフィルムカメラ市場から撤退するとの発表がありました。
感慨深いかと言うと、不思議と私にはそんな気持ちはありません。これはどんなところに理由があるんでしょうか。
長くなりますが、私のカメラ暦を振り返ってみましょう。
**
私は、小学1年生から高校生まで、ずーっとフィルムカメラを愛用していました。
確か、生まれて初めてカメラのシャッターを押したのは小学校に入る直前の頃だったでしょうか。父親のMINOLTA製一眼レフでした。露出もピント合わせも全てマニュアルで、カメラ内蔵の貧弱な露出計とファインダーだけが頼りでした。多分、遊びで触っただけでまともな写真は撮れなかったと思います。それでも、一瞬を画面に切り取る面白さ、みたいなことは感じました。
小学1年生の時、自分のカメラを買ってもらいました。KONIKA製コンパクトカメラで、露出は一応オート、ピントは4段階くらいのマニュアルだったと思います。当時は鉄道が大好きで、SL山口号に乗りに行くツアーに一人で参加したりなど旅行先の風景や、近所を走る東急東横線を撮ったりしていました(東京の中目黒に住んでました)。
小学生のおこずかいで、フィルム代と現像代を捻出するのは困難を極めました。当然一枚の価値は無茶苦茶高くなります。当時のシャッターを押す緊張感は今でもよく覚えています。
今、コストを考えないで良いデジカメを使っていても、大事な写真を撮る時だけは当時の緊張感を思い出して大事にシャッターを切ります。この感覚は貴重な財産です。
今見るととても鑑賞に堪えない写真がほとんどですが(笑)、時々ハッとする写真があります。
中学生になり、それまで溜めていたお年玉をはたいて、自分用の一眼レフカメラを買いました。「OLYMPUS OM-4」、身分不相応です(^^;
これで天体写真、鉄道写真、風景写真、それに学校の行事の撮影やらで撮りまくってました。この頃は小遣いの大半を写真にかけていたような気がします。今持っている写真のテクニックや知識のほとんどは、この頃身に付けました。写真の技術ってそう新しいネタはないから、今でも十分に通用するので凄く助かってます。
そういう流れもあって高校では写真部に入ったのですが、なぜかあまり写真を撮らなくなってしまったんですよね、、、。興味がパソコンやら物理学やらといった方面にぐーっと傾いて、写真を撮ること自体にはあまり興味が無くなっていったように記憶しています。そして、大学に入る直前辺りから、ピタリと写真を撮るのを止めてしまいました。
その後6年くらい写真を撮らない日々が続きました。
さて、、、ここからデジカメ時代に入ります。大学を卒業して就職、IBM PC110用のデジタルカメラアタッチメント(CANON製)を買ったのが、私のデジカメ元年です。これはカメラと言うより記録装置として便利なものとして導入しました。
今から考えれば貧弱なセットなのですが、デジカメで撮った写真が直接パソコンのストレージに記録されましたので、モデムでネットに接続すればすぐにネットワークへアップロードできました。無茶苦茶便利でした。ネットのオフ会で撮った写真を現場でBBSにアップロードしたりなんて、当時は珍しかったと思います。携帯電話からBlogへMoblogしてるのと似てますね(笑)
その後、SONYのCyber Shotを使ったりしてましたが、カメラとしてはそれほどこだわりもなく、ただの電子メモみたいな感じで使ってました。携帯電話にカメラが付いてくるようになって、デジカメはこれで良いやーってなったのが3年位前。メモとしてはこれで十分でしたので、デジカメ自体にあまり興味がなくなってしまいました。
去年、、一昨年くらいからですね、「写真」を撮るために使っても良いかなーってデジカメが手に届くような価格になってきたのは。携帯の貧弱なカメラ機能では思うように撮れないことが多く、旅行先でどうしても「写真」を撮りたくなる衝動が起きるようになったこともあって、ついに昨年9月11日に、Canon EOS KISS Digital Nを手に入れました。
実際に撮影してみて驚いたのは、想像以上に普通のカメラとして使えることでした。操作体系はフィルムカメラのものをそのまま踏襲しているので違和感なし。実際に撮影した画像は、四つ切サイズに大伸ばししても耐える画質でビックリです。素直に嬉しかったですねー。面白いくらい思うように写真が撮れるんです。なんで今までちゃんとしたデジカメを買わなかったのか!と激しく後悔しました。
Blogには作例を上げてませんが、半年足らずで撮影枚数はほぼ2000枚になります。36毎撮りフィルムに換算すると約55本分。OM-4で撮影した枚数は4000枚くらいありましたが6年がかりでした。6倍以上のペースで撮影していることになります。
さすがに最近マンネリ化してきたので、引き出しを増やすべく写真集やテクニック本を手に入れて新しい手法を取り入れたりしてます。ここでもフィルムカメラの概念がほぼそのまま使えるんですよね。恐るべし、デジカメ。
**
そんな今、フィルムカメラに戻りたいかと言われると、それはありません。フィルムならではの味、現像前のドキドキ感には魅力を感じることはありますが、それは「写真」に必須のものではないからです(少なくとも私にとっては)。自分にとって写真を撮る行為そのものが趣味だったら、フィルムカメラが良いのかもしれませんね。
今後、フィルムカメラそのものがなくなることはないでしょう。アナログレコードや真空管が今もまだ作られ、逆に見直されている部分があるように、フィルムカメラもしぶとく生き残っていくんじゃないかと思います。もう10年位したら、私もフィルムカメラならではの味に魅力を感じて、フィルムで撮りたくなるんじゃないかって予感もします(笑)
その時までさらば、フィルム写真。
最近のコメント